2020年8月の読書まとめ
8月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2231
ナイス数:184
ペダリング・ハイ (小学館文庫)の感想
読み初めは子供向けと貶そうと思いながらページを捲っていましたが、途中から捲る手が止まらなくなりました。主人公のようなスタイルで自転車に乗ることはできませんが、サイクリストとして物語りに入り込むことができました。今後レースを観戦する際には本書を思い出すことでしょう。
読了日:08月06日 著者:高千穂 遙
旅の窓の感想
本当ならロンドンに連れて行った本でした。イタリア、ロンドン、パリ、沖縄と2月からキャンセルの連続。コロナのバカやろう!
読了日:08月15日 著者:沢木 耕太郎
罪の声の感想
何気なく手にとった本ですが、一気に読み切りました。ひとこと、凄かったです。グリコ森永事件を題材にその真相を追う記者と巻き込まれた子どもたちが中心となった話ですが、結末がこうなるとは全く予想できませんでした。フィナーレに向かっては感動、また感動。エンディングは涙、また涙でした。イギリスが舞台の一部になったところも好印象です。良い本を読ませていただきました。作者の方に御礼を言いたいくらいです。ありがとうございました。
読了日:08月18日 著者:塩田 武士
ヒルクライマー (小学館文庫)の感想
今回もあっという間に楽しく読み終えました。しかし、このような小説なのですから、繰り返し長々と女子高生の性交シーンを書く必要はないと思いました。不快でした。
読了日:08月19日 著者:高千穂 遙
【第155回 芥川賞受賞作】コンビニ人間の感想
発達障害系の主人公から見た我々の日常はいかにも不思議な世界でした。でもよく分かります。個性を許さず、人種差別が横行し、弱者や障害者に肩身の狭い思いをさせる日本だからよりこうなるのだと思いますが、海外でも基準は異なっても同じようなものなのかもしれません。社会の仕組みは支配者層が作り、彼らに都合が良いよう出来ています。そこから少し外れている私は確かに生きづらい。
読了日:08月22日 著者:村田 沙耶香
【第162回 直木賞受賞作】熱源の感想
一気にはとても読めない複雑で壮大な物語。最初に登場したアイヌの子どもたちが主人公かと読み始めましたが、次々と舞台が転換し、時代が巡り、物語りが膨らんで行きました。しかし、あまりにも拡がりすぎてしまったためか、場面転換が唐突だったり、消化不良の感もありますので、もう少し絞り込んでも良かったかも。文明とは如何に愚かなものか、国家など無ければ人間はもっと幸せに生きて来られたのではないか、色々考えさせられました。
読了日:08月29日 著者:川越 宗一
きみはいい子 (一般書)の感想
辛い子どもたちの話。全体を通して不気味な雰囲気に包まれていました。最後は救いがあるような書き方なので感動したとか、涙が出たとかいうレビューも多いかも知れないとは思いますが、私にとってはトーンが重苦しすぎて合わず、好きな感じの物語ではありませんでした。唯一、「こんにちは、さようなら」だけは比較的少ないストレスで読むことができました。
読了日:08月30日 著者:中脇 初枝
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